南九州旅行記 四日目(2012/09/15)


■朝食
  ホテル提携の「タリーズコーヒー レム鹿児島店」にて朝食セット。
  レム鹿児島の1階に位置し、宿泊客への朝食提供が必要なことから、
  「新しいデザインの創出」と
  「地元で人気のあるベーカリーの併設(コラボレーション)」を
  コンセプトに作られたお店。
  タリーズ既存店のアップグレードバージョンです。


  今日の観光は少なめ。
  まずは仙巌園に向かいます。


■仙巌園
  通称、磯庭園。広さ約5万㎡。
  万治元年(1658年)、第二代薩摩藩主・島津光久公によって、
  鶴丸城の別邸として造られました。
  桜島を築山とし、錦江湾を池に見立てた雄大な借景庭園です。
  園内には奇岩奇石が多く、
  中国龍虎山の仙巌に似ていることから「仙巌園」と名付けられました。
  天下の名園といわれ、国の名勝に指定されています。

  仙巌園は、江戸時代には歴代当主の別邸として、
  明治以降は磯島津公爵邸として使われてきました。
  島津家は、琉球王国を介して積極的に中国の文物を受容し、
  その文化の影響を受けました。
  仙巌園はそのような環境のもとで整備されたため、
  日本庭園でありながら各所に中国の作庭趣法を取り入れ、
  独自の調和美を作り出しています。

  幕末には、第十一代藩主・島津斉彬公が、
  西欧の科学技術を積極的に取り入れるために、
  この敷地の一部を使って、
  反射炉やガラス工場などの近代的な工場群を建設しました。

  園内には、書院造りの御殿、
  仙巌園の正門として作られた錫門、
  日本で初めてガス灯を灯した鶴灯籠、
  琉球の国王から献上されたと伝えられる望嶽楼、
  そのほか千尋巌や曲水の庭など、多くの見所があります。

  園内の売店で、さつま揚げやきんつばなどを食べました。
  反射炉跡
  鉄製の大砲を鋳造するための溶解炉

  鉄製150ポンド砲(復元)
  約70kgの砲弾を3~4km飛ばす
  威力がありました

島津家水天渕発電所記念碑
明治40年に島津家が
姶良郡隼人町に建てた発電所の
建物の一部を記念碑として展示

正門
明治28年に第二十九代当主・
島津忠義が建てました

錫門
築庭当時の正門

当主と嫡男のみが通れる門でした
獅子乗大石灯籠
畳八帖分もある大きな笠石の上に
逆さの獅子が乗っています

  御殿

御殿   曲水の庭
  上流から酒盃を流して
  前を通り過ぎるまでに和歌を詠み
  酒盃を取り上げて酒を飲む宴が
  催されました

発電用ダム跡
落差を利用して水車を回転させ
電力を得て邸内や庭のアーク灯に
明かりを点していました

江南竹林
中国から孟宗竹(江南竹)を取り寄せ
裏山に植えたのが始まり
孟宗竹は仙巌園から全国各地へ
広まったという説があります
  千尋巌
  裏山の中腹の岩に刻まれた磨崖文字
  3文字の長さは11m

迫ン太郎
庭園内を流れる谷川の流れを
利用した米つき機の一種
もみや玄米を精米していました

  濾過池
  明治40年の皇太子の訪問を機に
  上質な水道水の必要性を感じて
  造られたと考えられています
  国指定登録有形文化財
鶴灯籠
日本で初めてのガス灯
鶴が羽を伸ばしたように
見えることから名付けられました

  猫神神社
  日本で唯一猫を祀る神社
  島津義弘公が朝鮮出兵の際に
  連れて行った猫を祀っています
有村屋のさつま揚げ

馬場製菓の薩摩きんつば
天皇陛下献上銘菓です


  むらさきいもソフト

■尚古集成館
  仙巌園に隣接しています。
  800年におよぶ島津家の歴史的資料を展示。
  集成館(反射炉やガラス工場などの工場群)の一つで、
  慶応元年(1865年)に建てられた蒸気鉄工機械工場の
  建物をそのまま利用しています。
  日本で初めてアーチを採用した石造洋風建築物で、
  国の重要文化財に指定。
  集成館の跡地一帯は、国の史跡に指定されています。

  集成館事業は、島津斉彬公によって起こされた
  日本最初の近代洋式産業群の総称。
  特に製鉄・造船・紡績に力を注ぎ、
  大砲製造から洋式帆船の建造、武器弾薬から食品製造、
  ガス灯の実験など幅広い事業を展開しました。


■平田屋
  両棒餅を食べるために平田屋へ。
  仙巌園から600mくらいのところにあります。

  両棒餅(ぢゃんぼもち)は鹿児島市の郷土菓子。
  一口サイズの餅に竹串を2本刺して、甘辛いとろみタレをかけた
  みたらし団子のようなもの。
  武士が大小2本の刀を脇に差した「両棒差し」になぞらえて、
  名付けられたといわれています。

  餅がとてもやわらかく、タレも絶妙な味。
  一皿をシェアしましたが、もう少し食べたいなと思いました。
  昼飯前だったので止めましたが・・・
  お座敷で桜島を見ながらまったりできて、とても良かったです。
  近所にあれば、絶対に通う店ですね。


■昼食
  鰻を食べるために鹿児島市街に戻り、
  「うなぎの末よし」へ。
  大隅産鰻を創業80年来の秘伝のタレにつけ、
  備長炭で手焼きしています。

  鰻=浜名湖のイメージがありますが、
  都道府県別の養殖生産量は、鹿児島県がダントツの1位です。

  「うな重(竹)」を注文。
  ごはんと蒲焼が二段の重箱に別々に入ってきます。
  ふっくらとした焼き上がりで、香ばしい風味がいい感じ。
  甘めのタレが、とても美味でした。


■天文館むじゃき
  フルーツなどをトッピングしたかき氷「白熊」を考案した店。
  昭和22年、創始者・久保武が
  ミルクのシロップをかけたかき氷を考案。
  彩りを加えるために、さいころ形の果物や十六寸豆を入れ、
  外側にアンゼリカ、チェリー、レーズンをトッピングして出したところ、
  たちまち評判となりました。
  上から見ると、チェリー、アンゼリカ、レーズンの配置が
  動物の白熊の表情に似ていることからその名前が付きました。
  (白熊の名前の由来については諸説あります)

  昼食後だったので、レギュラーサイズの「白熊」を一つ注文。
  シェアして食べました。
  レギュラーサイズは大盛りかと思うくらい大きいです。
  氷はきめ細かく削られていて、ふんわりしてやわらかい。
  シロップたっぷり、フルーツたっぷりで、
  とてもおいしかったです。


■薩摩蒸氣屋天文館店
  「かすたどん」や「かるかん」などを販売しています。
  蒸氣屋の代表的な銘菓「かすたどん」を購入。
  甘さ控えめのカスタードクリームを
  やわらかいスポンジで包んだお菓子。
  天皇陛下献上銘菓です。
  仙台銘菓「萩の月」のような感じで、
  全国的に似たような感じのものが多数ありますが、
  私はこういったお菓子が大好きです。
  おいしくいただきました。


  再び観光に戻ります。


■西郷隆盛誕生地
  幕末から明治にかけて、大久保利通、大山巌、東郷平八郎ら
  多くの人材を輩出した加治屋町の一角にあります。
  西郷隆盛は、文政10年(1828年)に誕生。
  少年時代は藩校・造士館に通って勉強し、
  厳しい郷中教育のなかで鍛えられました。
  右腕を負傷してからは武道への志を捨て、
  いっそう学問に励むようになったとのことです。


■維新ふるさと館
  近代日本の原動力となった鹿児島の歴史や先人たちの偉業などを
  映像・ジオラマ(模型)・ロボットなどハイテク技術を使った
  多彩な展示・演出によって、楽しく分かりやすく紹介しています。

  目玉は、西郷隆盛や大久保利通などにそっくりな
  等身大ロボットやマルチスクリーンにより展開される
  臨場感あふれるダイナミックなドラマ。
  上映時間が合わず、残念ながら見られませんでしたが・・・


  これで鹿児島の観光はすべて終わり。
  新幹線で熊本に向かうために鹿児島中央駅へ。

  その前にレンタカーを返却。
  途中で大久保利通の銅像を見ました。

  鹿児島中央駅では、駅構内にあるショッピング施設
  「フレスタ鹿児島」内の「みやげ横町」でお土産を購入。
  お菓子やさつま揚げなども試食しました。


  西郷隆盛誕生地






  鹿児島中央駅


■九州新幹線
  鹿児島中央駅15:30発、さくら412号に乗車。
  ツアー客がいっぱいで、満席でした。

  さくら412号は新幹線800系電車。
  車両デザインの第一人者・水戸岡鋭治氏によるデザインで、
  JR九州オリジナルの車両。
  九州でしか乗れない車両に乗るために、
  この時間の新幹線を選びました。

  内装のメイン素材は「木」。
  座席の背面・肘掛部、デッキ仕切り壁やテーブル、
  ブラインドなどに木製素材が使われています。
  座席のクッション材は西陣織です。

  鹿児島中央駅~新八代間はトンネルが多い。
  約7割がトンネルで占められています。

  47分間の乗車で熊本駅に到着。
さくら412号


デッキ仕切り壁は
木目調ではなく正真正銘の木

鹿児島産の楠の木を使用

  木製の簾
  鹿児島産の桜の木を使用


  熊本に着くと「くまモン」だらけ。
  お土産はもちろんのこと、
  焼酎やトイレットペーパーまで「くまモン」。
  「くまモン」グッズもいっぱい売っていました。






■本日のお宿
  「ホテルニューオータニ熊本」。
  熊本駅に面した好立地で、文化と情報の拠点となる
  ハイグレードな21世紀型国際都市ホテル。
  大人気の「くまモンルーム」もあります。
部屋から熊本駅が見えました

  廊下からは九州新幹線

  夕食前、路面電車に乗り、
  熊本の繁華街「下通り」にある「くまBAR」へ。
  街ナカも「くまモン」だらけ。






■くまBAR
  熊本県より「くまもとの酒消費拡大推進事業運営業務」の
  委託を受けて昨年8月1日にオープン。
  くまもとの清酒、世界ブランド球磨焼酎をはじめとする本格焼酎、
  地元葡萄で醸すワインなどの「くまもとの酒」を提供するお店です。

  熊本といえば米焼酎。
  「豊永蔵」をお湯割りで味わい、「鳥飼」をロックで楽しみました。
  香り豊かで飲みやすかったです。

  アテは熊本の特産を食べるために、「熊本プレート」を注文。
  「辛子蓮根」、「馬肉の燻製」、「燻製豆腐」のセットでした。
  辛子蓮根が一番良かったです。

店に着くと先客がいました

  くまモンでした!

お通し(馬すじ煮込み)
熊本プレート
(辛子蓮根、馬肉の燻製、燻製豆腐)

  くまモングラスで出てきました
  コースターもくまモンです

メニューにくまモン


おてふきにもくまモン

■夕食
  行きたかった店が満席だったので、
  第二候補の「五郎八 離れ」へ。
  昭和25年創業の郷土料理専門店「五郎八」の新店舗として
  4年前にオープンしたお店です。
  「馬刺し」、「一文字ぐるぐる」、「天草大王の塩焼き」などを注文。
  おいしい郷土料理が食べられて大満足でした。



旅程図へ

三日目へ   五日目へ

旅行記一覧に戻る