南九州旅行記 二日目(2012/09/13)


  前日は20時過ぎにホテルに着いたので
  窓からは何も見えませんでしたが、
  日の出とともにオーシャンビューを楽しむことができました。

■朝食
  和洋食。
  「玉子焼と焼き魚」、「スクランブルエッグとウインナー」が
  セットになって運ばれてきます。
  あとは、ビュッフェでごはんかパンを選び、
  一品をプラスしていくといった形です。
  今回は、ごはんと味噌汁を選択。


オーシャンビュー


目の前はビーチ


  和洋食


  本日最初の観光地、御崎馬のいる都井岬に向かいます。
  海沿いの国道448号が最短ルートですが、
  今年6月27日の大雨による道路崩壊で通行止めとなっているため、
  途中から内陸の県道(48号・439号・440号)に迂回です。

  都井岬のある半島部に入ると「駒止の門」があり、
  御崎馬保護や都井岬整備のための「協力金」を支払います。

  丘にいる御崎馬を横目に、まずは都井岬灯台に向かいました。


■都井岬灯台
  日南海岸国定公園の最南端に位置する
  標高240mの断崖上に立つ灯台で、
  「日本の灯台50選」にも選ばれています。
  高さ:15.3m。光が届く距離:23.5海里(約44km)。光の強さ:53万カンデラ。
  初点灯は昭和4年12月22日。
  全国に15か所ある参観灯台の一つで、
  灯台内の見学が可能となっています。
  (九州で唯一の参観灯台)
  灯台上からは太平洋が一望でき、
  北方向には日南海岸のすばらしい景観を望むこともできます。

  都井岬沖は、大隅海峡東口にあたり、
  京浜・阪神・瀬戸内海との航路が交わる海上交通の要衝です。
  多くの外国船舶も行き交う国際海峡であり、
  都井岬灯台は航行船舶にとって欠くことのできない
  「海のみちしるべ」となっています。



   初点プレート

  太平洋

日南海岸


第3等大型フレネル式レンズ


  灯台前の売店で買った
  アイスがおいしかった
  自家製マンゴー入りです
■小松ヶ丘
  ノシバやチガヤが豊富な草地で、
  都井岬の象徴である御崎馬が最も多く群れをなして集まっています。
  御崎馬は道産子や木曽馬などとともに日本在来馬といわれ、
  国の天然記念物に指定。
  種雄馬を中心に数頭の雌馬と子馬で構成された
  群(ハーレム)を作って過ごします。

  高鍋藩秋月家によって元禄10年(1697年)に設置された
  藩営牧場の一つが御崎牧(現在の御崎牧場)で、
  開設以来今日まで300余年もの間、
  ほとんど人手を加えない粗放な放牧で飼育され、
  その繁殖は全く自然にまかされてきました。
  そのため御崎馬の風貌や習性あるいは体型や資質は
  野生状態を思わせます。
  これが御崎馬が野生馬と呼ばれる所以です。


 









  次の観光地・桜島を目指して出発。桜島まで約90km。
  最終目的地(宿泊地)は指宿温泉。今日は移動距離が長い。
  途中の鹿屋市で昼食をとります。


■昼食
  鹿児島名産の黒豚を食べるために「かつ満佐」へ。
  自家製のお米をはじめ、豚肉、野菜、
  すべて地元の食材にこだわったお店です。
  メニューを見ると「黒豚」と書いてあったり、なかったり。
  店の人に聞くと、「黒豚」と書いてないメニューは
  黒豚ではない普通の豚を使ってるとのこと。
  「黒豚」にこだわって、
  「黒豚バラかつ定食」と「黒豚しょうが焼定食」を注文。
  シェアして食べました。
  肉がとてもやわらかく、甘みがあって、とても美味でした。


黒豚しょうが焼定食




  黒豚バラかつ


  再び桜島を目指します。


■桜島
  鹿児島湾(錦江湾)に浮かぶ火山島。
  東西約12km、南北約10km、周囲約52km、面積約77km²。
  以前はその名の通り「島」でしたが、
  大正3年(1914年)の大噴火で流出した溶岩によって
  瀬戸海峡が埋め立てられ、大隅半島と陸続きになりました。

  姶良カルデラ(南北17km、東西23km)の南縁部に生じた成層火山で、
  北岳(標高1,117m)、中岳(標高1,060m)、南岳(標高1,040m)の3峰と
  権現山、鍋山、引ノ平などの側火山からなる複合火山です。

  約26,000年前に誕生し、頻繁に噴火を繰り返してきた歴史を持ち、
  現在もなお活発な火山を続けています。
  2011年の爆発的噴火は996回を数え、観測史上最多を記録しました。


■黒神埋没鳥居
  大正3年(1914年)の大噴火により、火山灰に埋もれた鳥居。
  鹿児島県指定天然記念物。
  高さ3mの腹五社神社の鳥居で、
  笠木の部分だけが地表から頭を出しています。
  当時の村長・野添八百蔵は、爆発の猛威を後世に伝えるため、
  発掘の中止を指示し、そのままの形をとどめることになりました。
  神社の本殿は、今でも火山灰の下に眠っています。

  大正噴火では、桜島の8つの集落が溶岩で埋没、
  この黒神地区でも全戸687戸が埋没しました。


■有村溶岩展望所
  南岳の麓、広さ10万㎡にわたる大正溶岩原と昭和溶岩原の
  小高い丘にあり、360度の雄大なパノラマが望めます。
  一面に広がる溶岩原と、その上に根を張るクロマツが、
  非日常の景色を作り出しています。
  現在活動中の昭和火口が
  山の右(東)側8合目あたりのすぐ裏手にあるため、
  ゴーッという音(鳴動)や、
  噴火に伴う爆発音が聞こえることも珍しくありません。
  荒崎パーキングエリアより
  桜島と錦江湾を望む

  陸続きになった辺り

  黒神埋没鳥居

有村溶岩展望所から桜島を望む


黒い噴煙をあげています


  溶岩とクロマツ




■湯之平展望所
  標高373m、北岳の4合目に位置し、
  桜島において一般の人が入ることのできる最高地点です。
  ここからは、360度どこを見ても絶景。
  目の前には北岳の荒々しい山肌が迫り、
  眼下には大正溶岩原、
  錦江湾を挟んで鹿児島市の街並みが広がります。
  ここから仰ぎ見る南岳の山容や噴煙を上げる様は圧巻です。
  天気がよければ、北には霧島連山、南には開聞岳まで一望できます。




     大正溶岩原(奥は鹿児島市街)
       大正噴火により埋没した
     「烏島」がこの下に眠っています


  道の駅 桜島に立ち寄り。
  おみやげなどを物色。
  さらに「桜島小みかんソフト」を食す。
  酸味と甘みが絶妙なバランスで、さっぱりした感じ。
  おいしくいただきました。

  指宿温泉を目指し、鹿児島市街に渡るために桜島フェリーに乗ります。
  看板に従って進むと高速道路のような料金所ゲートに到着。
  料金が表示されるので、車に乗ったまま支払い、そのまま船内へ。

  フェリーというと、ターミナルの駐車場に車を停め、
  車検証を持って窓口で切符を購入、
  再び車に戻って乗船というイメージがあるので、
  とてもスムーズな乗船だと思いました。

  昨年就航したばかりの桜島丸(愛称:サクラエンジェル)に乗船。


■桜島フェリー
  桜島港と鹿児島港との間を結ぶフェリー。
  鹿児島市船舶局が運営。
  24時間運航で、約3.5kmの距離を約15分で結んでいます。
  料金所は桜島港にしかないため、
  鹿児島港からは運賃を支払うことなく乗船し、
  下船時に桜島港で支払うことになります。


  船内では名物「やぶ金」の「かけうどん」を食す。
  つゆが濃いめの味で、なかなかおいしかったです。
  桜島小みかんソフト



  桜島丸


やぶ金のかけうどん


 フェリーから見た桜島


  指宿温泉に向かう途中、道の駅 喜入にて休憩。
  57基の原油タンクを擁する世界最大の原油中継備蓄基地・
  喜入基地を見ることができました。


■本日のお宿
  指宿温泉にある「指宿白水館」。
  松の緑と青い海に囲まれた
  およそ5万坪の敷地をもつ高級和風旅館。
  指宿特有の砂むし温泉、
  日本のお風呂の歴史を再現した元禄風呂、
  旬の素材を活かした和食懐石料理などを楽しむことができます。
  2012年プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選において、
  総合第9位、料理部門第8位、施設部門第8位にランクインしています。

  部屋は薩摩客殿の和洋室。
  錦江湾を望むオーシャンビューです。
  旅行会社のフリープランで選べるものだったので
  あまり期待していませんでしたが、なかなか良い部屋でした。
  これでもスタンダード客室らしい。

  夕食まで時間があったので、館内にある指宿名物「砂むし風呂」へ。
  専用の浴衣に着替え、砂の上に寝転ぶと、
  係員の人が砂をかけてくれます。
  インターネット上では、
  「ぽかぽかして気持ちいい」との感想が多かったのですが、
  とても熱いんですけど・・・
  しかも、砂の重みで腹が圧迫されて、胃酸が逆流している感じ。
  ちょっと苦しい15分間でした。



錦江湾を望むオーシャンビュー
奥に見えるのは大隅半島

  ライトアップされた日本庭園


■夕食
  食事処にて和会席料理。
  上にも書いたようにフリープランのものなので
  あまり期待していませんでしたが、
  品数が多く、豪華な料理でした。
  地元食材の「黒豚」や「鰹」、「さつま芋」などを楽しむことができ、
  とても良かったです。
  飲み物は、「幻の焼酎味くらべセット」(黒白波、森伊蔵、伊佐美)と
  「芋ビール三種お試しセット」をいただきました。
  希少な焼酎を味わうことができ、大満足。
  芋ビールはちょっとクセがありましたが、けっこうおいしかったです。
  食前酒

先鉢
(白芋茎、水菜、なめこ、貝柱、菊浸し)


前菜(萩寿司、干柿チーズ、鮑肝豆腐、
紅葉型さつま芋オレンジ煮、鱚黄金焼き、
子持ち鮎煮浸し、塩蒸しむかご、栗煎餅)

  先椀
 (丹波黒豆豆腐、松茸、丘ひじき、紅葉人参)

お造り(三種盛り)


炊合(黒豚の角煮)


  焼物
  (秋刀魚・松茸の杉板焼き、
  ジャガイモ釜(海老・貝柱・銀杏)、
  皇帝梅素揚げ)
温物(利久玉蒸し 海鮮スープ餡掛け)

強肴(黒豚のしゃぶしゃぶ)

  酢の物(鰹のたたき)

さつま芋の素揚げとかき揚げ

幻の焼酎味くらべセット
(黒白波、森伊蔵、伊佐美)

薩摩切子のグラスで出てきます
  芋ビール三種お試しセット


御飯、止椀(さつま汁)
季節の果物
  甘物(紫芋アイス)



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