北陸旅行記 四日目(2018/09/11)


朝5時過ぎに起きて金沢城公園を散策。
地元の方が散歩やジョギングをされており、
多くの方から挨拶をしていただきました。

1時間ほど散策してホテルへ。
朝食は金沢の台所「近江町市場」で食べるため、
身支度をしてチェックアウト。

まずはバスで金沢駅に向かいます。
今日はバスで観光地を巡るので、
荷物をコインロッカーに預けました。


金沢をバスで巡るには
「北鉄バス1日フリー乗車券」が便利です。

主要観光地を巡る
「城下まち金沢周遊バス」に乗れるほか、
指定エリア内の路線バスにも乗ることができます。

1日500円で乗り放題。
有効に活用させていただきました。


続いて、近江町市場へ。


■近江町市場
  石川県特産の加賀野菜や海産物などが一堂に会した
  活気あふれる市場。
  市民の台所としてだけでなく、
  金沢ならではの観光名所としても知られています。

  狭い小路を挟んで約180の店舗が建ち並び、
  食品だけでなく、衣類や生花、洋品雑貨など
  様々なものが販売されています。


北鉄バス1日フリー乗車券
近江町市場
■朝食
  「もりもり寿し 近江町店」。
  朝7時から開いている人気の回転寿司店。
  三種のネタを一貫ずつ食べられる
  三点盛りが多数あるのが特徴のお店です。

  以下のものを注文して妻とシェアしました。

   ・北陸えび三点盛り(がすえび、白えび、生甘えび)
   ・北陸五点盛り(がすえび、白えび、のど黒、梅貝、
     ほたるいか黒造り)
   ・ぼたんえび
   ・のど黒
   ・まぐろ三点盛り(赤身、ねぎとろ、中とろ)
   ・ずわいがに
   ・がすえび
   ・生ほたるいか軍艦

  ごちそうさまでした。
北陸えび三点盛り
(がすえび、白えび、生甘えび)
北陸五点盛り
(ほたるいか黒造り、白えび、のど黒、梅貝、がすえび)
ぼたんえび のど黒
まぐろ三点盛り
(赤身、ねぎとろ、中とろ)
ずわいがに
がすえび 生ほたるいか軍艦


今日の観光は尾山神社から。


■尾山神社
  明治6年(1873年)創建。
  主祭神は加賀藩藩祖・前田利家公。
  平成10年には正室であるお松の方も合祀されました。

  宝物には利家公の守り刀があり、
  国の重要文化財に指定されています。

  この神社のシンボルは特徴的な「神門」。
  明治8年(1875年)に建てられたもので、
  和漢洋の三様式が混用された珍しい門です。

  擬洋風建築と呼ばれる木造建築で、三層構造のうち
  一層目は白漆喰と煉瓦、戸室石で覆われ、
  二、三層目には美しい高欄が配されています。

  三層目には四面五彩のステンドグラスが
  はめ込まれており、
  夜間にライトアップされる様子は美しく幻想的です。
神門(国指定重要文化財) 神門のステンドグラス
拝殿 前田利家公像


■長町武家屋敷跡
  加賀藩の中級武士が多く住んでいたところで、
  黄土色の土塀や長屋門が昔の姿をとどめています。
  今も市民生活が営まれ、
  昔ながらの街並みの中に現代の生活が溶け込む
  独特の風情が漂う魅力的なエリアです。

  雪や凍結から土塀を守る「こも掛け」は、
  兼六園の雪吊りとともに
  金沢の冬の風物詩となっています。
左側は新家邸長屋門
(金沢市指定保存建造物)


■武家屋敷跡野村家
  代々奉行職を歴任してきた
  加賀藩士・野村伝兵衛信貞の屋敷跡。
  長町で唯一、一般公開されている武家屋敷跡で、
  格式を重んじた当時の様式を見学することが
  できます。

  特に、
  加賀藩のお抱え絵師による山水画を施した襖や、
  ギヤマン入りの障子戸、総檜造りの格天井などは
  文化財的な評価が高いものとなっています。

  庭園には樹齢400年の山桃や椎の古木、
  六尺に及ぶ大雪見灯篭、桜御影石の大架け橋などが
  絶妙なバランスで配置されており、
  濡れ縁まで迫る曲水や落水を配した佇まいからは、
  屋敷と庭園が見事に調和した造りを
  感じることができます。

  2009年にミシュランの格付けにて二つ星に選ばれ、
  また過去には米国の庭園専門誌の
  日本庭園ランキングで第3位に選ばれるなど、
  海外からも高い評価を受けています。
野村伝兵衛信貞の着用した甲冑
謁見の間(手前)と上段の間(奥)
昭和初期に加賀の支藩・大聖寺藩の北前船の
船主・久保彦兵衛の豪邸の一部を移築したもの
上段の間
藩主を招いた際に使用された部屋
紫檀や黒檀に緻密な細工を加えた木材を使用
格天井は格式を重んじた総檜造り
奥の間 濡れ緑と庭園
庭園はミシュランで二つ星を獲得しました


兼六園の観光の前に箔一の金箔ソフトを食す。
金箔は味も香りもありません。
まあ、話の種ということで。。。



■兼六園
  国指定特別名勝。
  敷地面積は約11.4万㎡。
  水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並んで
  日本三名園の一つに数えられています。
  
  江戸時代を代表する池泉回遊式庭園で、
  歴代加賀藩主により、
  長い歳月をかけて形づくられてきました。

  延宝4年(1676年)、五代藩主・前田綱紀公が
  別荘を建ててその周りを庭園化したのが始まり。

  文政5年(1822年)、十二代藩主・斉広公が
  隠居所の建造に際して拡張整備を行い、
  天保8年(1837年)、十三代藩主・斉泰公が
  霞ヶ池を掘り広げて栄螺山を築くなどの
  拡張整備を行い、ほぼ現在の形となりました。

  いくつもの池を穿ち、それらを結ぶ曲水を造り、
  掘りあげた土で山を築いて御亭を点在させるなど、
  様々な時代の庭園手法を駆使して造られた庭園です。

  桜や梅、紅葉など四季折々の美しさが見られますが、
  特に雪に備えて行われる雪吊りは冬の風物詩と
  なっています。
 
  ミシュランでは最高ランクの三つ星を獲得し、
  国内のみならず海外からも多くの観光客が
  訪れています。
徽軫灯籠(ことじとうろう)
言わずもがな兼六園のシンボル
灯籠の二股の脚の形が琴の糸を支える琴柱(ことじ)に
似ていることから名前がついたといわれています 
唐崎松
13代藩主・前田斉泰公が琵琶湖畔の唐崎松から種子を取り寄せて育てた黒松
冬期には雪の重みによる枝折れを防ぐため雪吊りが施されます
霞ヶ池
兼六園のほぼ中心部に位置する園内で最も大きな池
画像中央は蓬莱島
蓬莱島
霞ヶ池を海に見立て、不老長寿の神仙島になぞらえたもの
島を亀の形に似せてあるので、亀甲島とも呼ばれています
曲水
広大な園内を逆S字に曲がりながら緩やかに流れる水路
5月には約4万本のカキツバタが咲き誇り、多くの人を魅了します
花見橋
曲水に架かる擬宝珠の欄干のある木橋
素晴らしい花の眺めを楽しめることから名付けられました
根上松
高さ約15mの黒松
十三代藩主・斉泰公が土を盛り上げて若松を植え、
成長後に土を除いて根をあらわにしたものだと伝えられています
根上松の根
大小40数本もの根が地上2mまでせり上がっています
瓢池(ひさごいけ)
園内で最も古い時代に作庭されたといわれる池
くびれた形が瓢箪に似ていることから名付けられました
海石塔
瓢池の中島に建つ高さ4.1mの塔
虫が喰ったように穴のあいた薄茶色の笠石が
六重に積み重ねられています
翠滝
霞ヶ池から流れ出て瓢池に注ぎ込む高さ6.6mの人工の滝
落下した水が石に当たって砕け広がるように工夫されています
噴水
文久元年(1861年)に造られた日本最古といわれる噴水
霞ヶ池を水源とし、池の水面との高低差を利用した
自然の水圧で吹き上がっています


■成巽閣
  十三代藩主・斉泰公が母・眞龍院のために
  文久3年(1863年)に建てた奥方御殿。
  国指定重要文化財。

  建築当時は巽御殿と呼ばれましたが、
  後に成巽閣と改められました。

  寄棟造りの二階建ての建造物で、
  階下は書院造り、階上は数寄屋風書院造りという
  二つの様式を取り入れています。

  花鳥の欄間や小鳥の絵が描かれたギヤマンなど、
  小鳥や花が多くあしらわれた優美な空間で、
  母への心配りに満ちあふれた御殿となっています。
※館内撮影禁止だったため外観しか画像がありません

■金沢城
  犀川と浅野川に挟まれた台地に築かれた平山城。
  櫓や門に見られる、
  白漆喰の壁にせん瓦を施した海鼠壁と
  屋根に白い鉛瓦が葺かれた外観、
  櫓一重目や塀に付けられた
  唐破風や入母屋破風の出窓が特徴です。

  日本百名城のひとつで、
  城址は国の史跡に指定されています。

  金沢城は天正8年(1580年)、
  戦国時代の武将・佐久間盛政公が築城を開始。

  天正11年(1583年)、
  加賀藩初代藩主・前田利家公が入城して、
  本格的な近世城郭へと姿を整えていきました。

  その後、文禄元年(1592年)の石垣普請、
  元和7年(1621年)の本丸拡張などを経て、
  寛永の大火後(1631年以後)、
  現在の金沢城に近い姿になりました。

  天守は慶長7年(1602年)、落雷による火災で焼失。
  その後は徳川幕府への遠慮から
  再建されませんでした。

  その他の建物も度重なる火災により、
  石川門・三十間長屋・鶴丸倉庫以外は全て焼失。

  平成13年、古絵図や古文書などをもとに
  菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓が復元され、
  江戸時代末期の頃の景観が現代に蘇りました。

  平成27年には、三代藩主・利常公の作庭から
  廃藩まで城内に存在していた庭園
  「玉泉院丸庭園」が再現されました。
石川門(国指定重要文化財)
金沢城の搦手門(裏門)にあたる門
一の門、二の門、続櫓と二層二階建ての
石川櫓で構成された枡形門となっています
天明8年(1788年)再建
石川門一の門(高麗門)
石川門二の門(櫓門) 石川櫓
石川門枡形虎口内部
同じ場所で違う積み方をした珍しい石垣があります
左側は打込み接ぎ(うちこみはぎ)
右側は切込み接ぎ(きりこみはぎ)
河北門
三の丸の正面にあり、金沢城の実質的な正門
一の門、ニの門、枡形土堀及び続櫓の機能を持つ
ニラミ櫓台で構成された枡形門となっています
平成22年再建
河北門一の門(高麗門) 河北門二の門(櫓門)
ニラミ櫓台 橋爪門
二の丸の正門
石川門、河北門とともに三御門と呼ばれています
一の門、二の門、二重塀からなる枡形門で
枡形は城内最大の規模を誇ります
一の門(平成13年再建)、二の門(平成27年再建)
橋爪門一の門(高麗門) 橋爪門二の門(櫓門)
橋爪門一の門脇土塀 橋爪門続櫓(中央右後方)
橋爪門枡形を監視する物見櫓
平成13年再建
五十間長屋
菱櫓と橋詰門続櫓を結ぶ多門櫓
武器等を保管する倉庫と城壁の機能とを兼ね備えた建物です
平成13年再建
五十間長屋にある唐破風の出窓
←菱櫓
  大手と搦手を監視する物見櫓
  その名の通り鈍角100度、鋭角80度の菱形の建物です
  平成13年再建
菱櫓(中央左後方)
鉛瓦が白く光ってうっすらと雪化粧したかのように見えます
三十間長屋(国指定重要文化財)
本来は食器類を納めた倉庫でしたが
江戸時代後期には武器・弾薬を納めたといわれています
安政5年(1858年)再建
玉泉院丸庭園
明治期に廃絶され、その面影は失われていましたが
平成27年に江戸時代末期の姿が再現されました
戌亥櫓跡
戌亥櫓は本丸の北西隅に位置していました
鉄門跡
鉄門は二の丸から本丸に入る正門でした
鶴丸倉庫(国指定重要文化財)
嘉永元年(1848年)再建
丑寅櫓跡
東の丸の隅櫓があった所で
本丸から北東の方角に位置していました
辰巳櫓跡
東の丸の隅櫓があった所で
本丸から南東の方角に位置していました
金沢城の一番の弱点である兼六園方向を監視していました
いもり堀
金沢城の南西側を囲む外堀
明治時代に旧陸軍により埋め立てられましたが
平成22年に復元整備されました

鯉喉櫓台(右の石垣)
櫓台と名前が付いていますが
櫓は建てられなかったと考えられています
平成22年復元


観光は一休みして、ここで昼食。
バスでひがし茶屋街に移動します。


■昼食
  ひがし茶屋街のメインストリートにある「十月亭」。
  ミシュラン2つ星「日本料理 銭屋」が
  プロデュースする日本料理店です。

  江戸後期のお茶屋の建物が印象的なお店で、
  ゆったりと落ち着いた雰囲気の中、
  食事を楽しむことができます。

  お昼のおすすめ「竹かご弁当」を注文。
  四季折々の味覚を上品に盛り合わせた、
  金沢の伝統が香るお弁当です。
  
  今日はバス移動なので地ビールも注文。

  おいしくいただきました。
竹かご弁当



昼食後は再び観光。
ひがし茶屋街を散策します。



■ひがし茶屋街
  金沢にある3つの茶屋街のひとつで、
  金沢を代表する観光地のひとつ。

  ひがし茶屋街は約200年ほど前、
  加賀藩が城下のお茶屋を集めて誕生した
  藩公認の茶屋街で、
  南北約130m、東西約180m、面積は約1.8万㎡。

  石畳の両脇に出格子を備えた
  伝統的な造りのお茶屋が続く情緒ある街並みは、
  国の重要伝統的建造物群保存地区に
  指定されています。

  保存地区内の建築物140のうち
  約3分の2が伝統的建造物となっており、
  茶屋街創設時から明治初期に建築された
  茶屋様式の町家が多く残っています。

  現在では和菓子、伝統工芸品、雑貨などを扱う
  お店やカフェが充実する街となっており、、
  風情ある街並みの中でショッピングや食事を
  楽しむことができます。
 


■主計町茶屋街
  ひがし茶屋街から浅野川大橋を挟んで
  対角線上に位置しています。
  このあたりに加賀藩士・富田主計の屋敷が
  あったことからこの名が付けられました。

  メインストリートには、
  昔ながらの料亭や茶屋、和風カフェなどが建ち並び、
  純和風の風情を醸し出しています。
  
  金沢の3茶屋街の中では
  一番こじんまりとした小さな茶屋街ですが、
  夕暮れ時には三味線の音が聞こえることがあり、
  古都の情緒が最も感じられるエリアとなっています。

  この街は金沢の三文豪の一人である
  泉鏡花ゆかりの街でもあります。
中の橋
浅野川に架かる白木作りの歩行者専用の橋
泉鏡花の「化鳥」、「照葉狂言」の舞台となった橋です
■金沢21世紀美術館
  円形の総ガラス張りの建物で、
  全てが正面に見えるという不思議な美術館。
  「新しい文化の創造」と
  「新たなまちの賑わいの創出」をコンセプトとして、
  平成16年に開館しました。

  時間や空間、従来のジャンルを超えた
  様々な芸術活動に親しみ、
  体感することができる美術館となっています。
スイミング・プール(レアンドロ・エルリッヒ作)
あたかも深く水で満たされているかのように見えますが、
実際はガラスの上に深さ約10cmの水が張られているだけで、
ガラスの下は空間になっていて内部に入ることができます
カラー・アクティヴィティ・ハウス(オラファー・エリアソン作)
色の三原色(シアン、マゼンタ、イエロー)の色ガラスの壁が
一点を中心に渦巻き状のパビリオンを形成している作品です



これにて今回の旅の行程はすべて終わり。
再びひがし茶屋街に戻って一休みしました。


お店は「森八 ひがし三番丁店」。
江戸時代の町屋をそのまま利用した
加賀藩御用達の茶寮です。

上生菓子・お抹茶セットを注文。
季節によって異なる芸術的な上生菓子が
用意されています。
被綿(きせわた)
陰暦9月8日に菊の花に綿をかぶせ露と香りを移し取り、
翌9月9日の重陽の節句にその綿を体に当てて長寿を祈ります
秋桜(こすもす)
ギリシャ語で「美しい」「秩序」に由来し、
宇宙をコスモスと呼ぶのと同じ語源で、
星々や花びらが整然と並ぶ様子の美しさを称えたもの


北陸新幹線に乗るため、バスで金沢駅へ。


駅に着いてからお土産と
新幹線車内で食べるお弁当をゲット。


■帰着
  金沢駅17:55発かがやき514号に乗車。

  早速、お弁当を食べます。
  旅行中、海鮮系が多かったので肉系を購入しました。
  贅沢能登牛と能登豚弁当!

  一度に二種類の味が楽しめ、
  石川県産にこだわった
  ボリュームたっぷりなお弁当です。

  とてもおいしかったです。


  東京駅には20:23定刻着。
  京浜東北線で横浜の自宅に帰りました。


  4日間お疲れさまでした。
金沢駅前の鼓門
かがやき514号 贅沢能登牛と能登豚弁当 



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