北陸旅行記 一日目(2018/09/08)


■出発
  東京駅6:28発はくたか551号に乗車。
  北陸新幹線に乗るのはこれが初めてです。

  東京を出る頃は良い天気でしたが、
  高崎あたりから雲行きが怪しくなり、
  長野あたりで雨が降り始めました。

  黒部宇奈月温泉駅に8:58に到着。
  駅前のレンタカー営業所に向かいます。

  今回のレンタカーはトヨタ ヴィッツ。
  傘も貸してもらいました。
  (傘の返却も金沢の営業所でいいとのことでした)

はくたか551号
黒部宇奈月温泉駅 トヨタ ヴィッツ


まずは、トロッコ電車に乗るために
宇奈月温泉方面に向かいます。


■黒部峡谷トロッコ電車
  黒部峡谷鉄道が運行しているトロッコ列車。
  宇奈月駅から欅平駅までの20.1kmを結んでいます。
 
  もともとは大正15年(1926年)に開業した
  電源開発のための資材運搬用鉄道でしたが、
  昭和28年(1953年)に旅客営業を開始。

  現在でもダムや発電所への資材運搬列車や、
  関西電力関係者専用列車が運行されています。

  一般の旅客の乗降可能な駅は、
  宇奈月・黒薙・鐘釣・欅平の4駅のみ。

  客車はトロッコらしく
  貨車に簡易な屋根が付いたもの(窓は無し)が
  メインとなりますが、窓付きの車両もあります。
  (窓付車両は運賃の他に別料金が必要になります)

  軌間(レールとレールの間隔)は762mmで、
  日本国内では数少ない特殊狭軌を採用しています。
  (ちなみに新幹線は1,435mm、JR在来線は1,067mm)


  乗車する列車は10:03発の欅平駅行き。
  チケットはネットで予約済み。
  窓口でQRコードを提示してチケットを受け取りました。

  客車はせっかくなので窓無しのオープン型を選択。
  雨降りのため透明レインコートを着用しました。

  写真を撮って列車に乗り込みます。
  連休や紅葉シーズンではなく、
  雨降りだったためか座席はガラガラでした。
黒部峡谷鉄道 宇奈月駅
黒部峡谷鉄道のマスコットキャラクター
「 くろべえ & でんちゃー 」
10:03発の欅平駅行き列車 普通客車(オープン型)
  定刻の10:03に出発。
  ホームでは駅員さんたちが手を振ってくれました。

  乗車中は富山県出身の女優・室井滋さんの
  沿線のみどころを紹介した車内放送があります。

  黒部川を右手に見ながら平均時速15kmで走行。
  オープン型車両のためか、
  けっこうスピードが出ている感じがしました。

  途中駅の黒薙駅に10:26着。
  黒部峡谷とトロッコ列車の雰囲気を味わうのが
  目的なので、ここで降車して折り返します。
  私たちと同じく折り返しをするグループが
  他に2グループありました。
宇奈月ダム
平成13年に完成した重力式コンクリートダム
新柳河原発電所
平成5年に運用が開始された水路式の水力発電所
湖に浮かぶ西洋の城をイメージして設計されました
猿専用吊り橋
ダムの貯水後も猿が対岸に移動できるように造られました
仏石
 天然の岩が仏様の姿に似ていることから名付けられ、
入山者がこの岩に安全を祈願したと言われています


森石駅を通過

  しばらくすると、
  欅平方面から宇奈月行きの列車が入ってきました。
  帰りも窓無しのオープン型に乗車します。

  黒薙駅を10:36に発車。
  今度は黒部川を左に見ながら走ります。
  途中駅で対向列車と離合しながら、
  23分後、宇奈月駅に到着。

  宇奈月駅を出発して約1時間、
  再び宇奈月駅に戻ってきました。

  透明レインコートを着用していましたが、
  車両の中央付近に座っていたので、
  ほとんど雨の影響はありませんでした。
後曳橋を渡って宇奈月駅行きの列車がやってきました
黒薙駅には券売機がないため、
駅員さんに乗車駅証明を発行してもらいます
深く険しいV字谷

黒部川と並走
橋の上からは谷底も見えます
柳橋駅で対向列車と離合 宇奈月ダム(上流側)と「うなづき湖」(ダム湖)


トロッコ乗車後は昼食。
富山特産の「白えび」を食べるために
富山市内に向かいます。


■昼食
  JR富山駅直結の
  「きときと市場 とやマルシェ」内にある「白えび亭」。

  昼時なので10人くらいの行列ができていました。
  15分くらい待って入店。

  「白えび天丼」と「白えび刺身」を注文。
  (白えび刺身は妻とシェア。
   値段がちょっと高めなので。。。)

  白えび刺身は「甘いので醤油は控えめで」と
  店員さんに言われたので、
  まずは醤油をつけずにそのまま食べてみました。
  甘くておいしい!!

  結局、全部醤油を付けずに食べました。
  ねっとりとした食感が印象的でした。

  白えび天丼もサクサクした食感と
  タレの甘味が調和していて美味しかったです。
白えび天丼 白えび刺身


食事の後は高岡市へ向かいます。


■瑞龍寺
  高岡市にある曹洞宗の寺院。
  山号は高岡山。本尊は釈迦如来。
  加賀藩第二代藩主・前田利長公の菩提寺。

  利長公は高岡の開祖で、
  高岡に築城し、高岡で亡くなりました。

  加賀百二十万石を譲られた
  義弟で第三代藩主の利常公は深くその恩を感じ、
  七堂伽藍を完備したこの寺院を建立。

  造営には正保年間(1640年代)から、
  利長公の五十回忌の寛文3年(1663年)までの
  約20年の歳月を要しました。

  総門、山門、仏殿、法堂を一直線上に並べ、
  禅堂と大庫裏を左右対称に配置、
  周囲に回廊をめぐらして諸堂を結んだ伽藍配置。
  加賀藩百二十万石の財力を如実に示す
  近世禅宗建築の代表作として高く評価されています。

  特に山門、仏殿、法堂は富山県唯一の国宝であり、
  総門、僧堂、大茶堂、高廊下、大庫裏、回廊三棟が
  国の重要文化財として指定されています。
  (総門・大茶堂・高廊下は修復工事中でした)


山門(国宝)
正保2年(1645年)建立、延享3年(1746年)の火災で焼失
現在の建物は文政3年(1820年)に再建されたもの
下層に金剛力士像、上層には宝冠釈迦如来と十六羅漢像を安置





山門下層にある金剛力士像
左:吽形(うんぎょう)像、右:阿形(あぎょう)像
仏殿(国宝)
万治2年(1659年)建立
本尊の釈迦如来と、普賢菩薩、文殊菩薩の釈迦三尊像のほか、
達磨座像、跋駄羅尊者像を安置
法堂(国宝)
明暦元年(1655年)建立
烏瑟沙摩明王立像を安置
僧堂(禅堂)と南東回廊(画像左側)、南西回廊(画像右側)
(いずれも国指定重要文化財)
当初のものは延享3年(1746年)に焼失、その後ただちに再建
大庫裏と北回廊(大庫裏の両側)
(国指定重要文化財<大庫裏は北回廊の一部として>)
万治年間(1658~1660年)の建立、幕末から明治初期にかけ撤去
昭和・平成の大修理(昭和60年(1985年)から約10年間)にて復元
韋駄天尊像を安置
北回廊(国指定重要文化財)内部 大庫裏(国指定重要文化財)内部
南西回廊(国指定重要文化財) 法堂 扁額


続いて同じ高岡市内にある高岡大仏へ。


■高岡大仏
  鳳徳山大佛寺にある青銅製の阿弥陀如来坐像。
  高さ15.85m、重量65t。
  高岡市指定有形文化財。

  奈良・鎌倉の大仏と並ぶ
  「日本三大仏」と称され、広く市民に親しまれています。

  現在の大仏は26年の歳月をかけて建造し、
  昭和8年(1933年)に完成した三代目にあたります。

  はじまりは13世紀頃、
  承久の乱を避けて越中に入道した源義勝が
  木造大仏を造営したことだといわれています。

  その後、初代、二代目の木造大仏が
  大火で焼失を繰り返したため、
  焼失を繰り返すまいとの思いから、
  「鋳物の町・高岡」が脈々と受け継いだ
  鋳造技術の粋を結集して青銅で造立されたものです。


この後、高岡に残る二つの古い街並み
「山町筋」と「金屋町」を散策したかったのですが、
雨脚が強くなってきたため断念。

富山市内に戻ります。

50分くらい車で走り、富山駅前に到着。
ホテルにチェックインしました。


■本日のお宿
  富山駅前の「富山エクセルホテル東急」。

  客室から雄大な立山連峰を眺望できる
  パノラマビューが魅力のホテル。
  立山黒部アルペンルートなどの観光や
  ビジネスに最適です。


荷物を置いて、しばしの休憩。
態勢を整えて富山市街に繰り出しました。


■富山城
  続日本100名城の一つ。
  別名:浮城(うきしろ)、安住城(あずみじょう)

  築城以来、天守は築かれなかったと考えられており、
  鉄御門跡に建つ天守は、昭和29年(1954年)に
  現存する犬山城などを参考にして建設された
  模擬天守となっています。
  往時のまま残っているのは石垣や堀の一部だけです。

  現在、本丸跡は富山城址公園として整備され、
  天守は富山市郷土博物館として利用されています。
  
  富山城は越中守護代・神保長職の命で
  この地の豪族・水野勝重が
  天文12年(1543年)頃に築城したといわれています。

  永禄3年(1560年)、上杉謙信の侵攻により落城。

  天正10年(1582年)には織田信長の重臣の一人、
  佐々成政が城主として入城。堀を深くし、
  随所に櫓を設けるなど城の大改修を実施しました。

  豊臣秀吉の時代になると加賀前田氏の領有となり、
  江戸時代には富山藩初代藩主・前田利次公が入城、
  城を本格的に改修し、城下を再整備しました。

  以降は前田氏十三代の居城として
  明治を迎えることになりますが、廃城令により
  大部分の建物は解体されてしまいました。


これにて本日の観光は終了。
夕食にします。
千歳御門(富山市指定文化財)
富山城唯一の現存建築遺構
総欅造りで、門形式は三間薬医門。現存する同形式の門は
東大の赤門(旧加賀屋敷御守殿門)だけとされています
■夕食
  富山城址公園前にある富山第一ホテル内の
  「富山湾氷見前鮨 銀兆 Iki-zushi」。

  氷見直送の新鮮なネタを扱う寿司店です。

  「富山湾鮨」を注文。
  富山湾で揚がる旬の地魚と
  富山県産米を使ったお寿司のセットです。
  (富山らしい汁物付き)

  ノドグロ・白エビ・バイ貝などが食べられて大満足。
  地酒もおいしくいただきました。


さすがに寿司10貫だけでは物足りないので、
富山の特産が食べられる居酒屋へ。

左から汐の子(カンパチの幼魚)、赤イカ、キジハタ、
紅ズワイガニ、スズキ、アジ、バイ貝、甘エビ、ノドグロ、白エビ

■夕食その2
  富山市の歓楽街として有名な新富町にある「いろり」。
  
  氷見・新湊産の新鮮魚介類が自慢の店です。
  その季節ならではの新鮮な美味しさを
  リーズナブルに味わえます。
  また、また厳選地酒と本格焼酎を
  50種類以上取り揃えています。

  富山特産のものを注文。

  ・蛍烏賊沖漬け
    言わずもがな富山の名物。
    妻のお気に入りです。
  ・白海老食べくらべ(刺身・昆布〆)
    昆布〆は富山県の郷土料理。
    白海老の甘味と昆布の旨みが
    調和しています。
  ・白海老唐揚げ
    刺身・昆布〆のほかに
    唐揚げでもいただきました。
  ・喉黒焼霜刺身
    上品な味わいで「白身のトロ」と
    称されることもある高級魚。
    焼霜刺身は皮に直火で焼き目をつけたもの。
  ・幻魚(げんげ)唐揚げ
    富山湾の深海魚。
    かつては雑魚として捨てられていましたが、
    豊富な栄養成分と美味しさが着目され、
    今ではその希少価値が認められるように
    なりました。

  さらに、富山地酒飲みくらべ三種も注文しました。
  8種類の地酒から3種類選べるのですが、
  どのお酒もすっきりしていて飲みやすかったです。

  富山の特産、おいしくいただきました。
蛍烏賊沖漬け
白海老食べくらべ(刺身・昆布〆)
白海老唐揚げ 喉黒焼霜刺身
幻魚唐揚げ 富山地酒飲みくらべ三種
(北洋、黒部峡、勝駒)



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