四国旅行記 四日目(2011/09/24)


■鳴門の渦潮
  鳴門海峡は、淡路島と四国の間にあり、
  瀬戸内海と太平洋を結んでいます。幅は約1.3km。
  渦潮は、潮の満ち引きによる潮流が原因で発生します。
  潮流は13~15km/hの速度で流れ、
  大潮の時には20km/hに達することもあります。
  この潮流の速度は日本で一番速く、
  「世界三大潮流」にも数えられることもあります。

  鳴門海峡は、中央部が約100mと深く、
  潮流は抵抗なく速く流れます(この流れを本流と呼びます)。
  一方、本流の両岸は浅瀬になっているため流れは緩やか。
  この本流と両岸の緩やかな流れの境目付近で、
  本流の速い流れに巻き込まれるような形で渦潮が発生します。
  大潮の際には、渦の直径は最大で20mにも及びます。
  渦が巻いている時間は、数秒から数十秒。
  渦は出来ては消え、
  消えては新たな渦が発生するというのを繰り返します。

  鳴門観光汽船の大型観潮船「わんだーなると」に乗船。
  約10分で大鳴門橋下の観潮ポイントに到着。
  中潮なので大きな渦は見られませんでしたが、
  豪快な潮の流れを感じることができました。
  観潮後は大鳴門橋を背にして港に戻ります。
  約30分の船旅でした。
  観潮船「わんだーなると」


瀬戸内海と太平洋の潮位差

潮流が豪快です


■大鳴門橋
  昭和60年6月8日開通。
  淡路島(南あわじ市)と大毛島(鳴門市)間の
  鳴門海峡の最狭部を結ぶ吊り橋。
  (大毛島と四国本土の間には小鳴門橋が架かっています)
  本州と四国を結ぶ三つの本州四国連絡橋の一つ。
  全長:1,629m、支間長:876m、幅:25m、主塔高:144.3m。
  橋は上下二層構造になっていて、
  上部は6車線の道路(現在は中央4車線を使用)、
  下部は将来的に鉄道 (四国新幹線)を通すことができるように
  なっています。
  ただし、明石海峡大橋が道路専用橋で建設されたため、
  四国新幹線の実現の可能性は低くなっています。

  大鳴門橋を眺めるには、千畳敷展望台などがありますが、
  時間の都合により、
  鳴門北ICに向かう道路脇から眺めることにしました。



  これで徳島県の観光は終了。
  高松道にて香川県高松市に向かいます。

  まずは、うどん屋。



  観潮船「わんだーなると」より


■さか枝
  昭和38年創業。
  讃岐うどんの伝統の味を守り続ける手打ちうどんの店。
  開店は朝6時。
  第23回さぬきうどん品評会で香川県知事賞を受賞するなど、
  数々の受賞歴があります。

  11時半頃入店。行列は店内だけでした。
  セルフの王道と呼ばれるだけあって、何でも自分でやります。
  まず、レジでうどんの大きさと天ぷらの数を告げ、精算。
  「かけうどん小と天ぷら2」を注文。
  丼に入った麺をもらい、麺をテボ(柄付きザル)に移して
  お湯で温めます。
  温まったらテボを振ってお湯を切り、再び麺を丼へ。
  余裕があれば、麺を温めている間に、丼にもお湯を入れて
  温めておくのがベストです。
  次に注文した数だけ、天ぷらを取ります。天ぷらは約50種類!
  「豆天(金時豆の天ぷら)」が欲しかったのですが、品切れ。
  「ちくわ天」と「小えびの天ぷら」を取りました。
  好みで薬味(ねぎ、ごま、天かすなど)を入れ、
  タンクの蛇口をひねってダシを入れれば完成。

  麺は、コシは強くないですが、弾力がいい感じ。
  ダシは薄味であっさりした感じでしたが、とてもおいしかったです。
  毎日食べても飽きないような味でした。


かけうどん


  ちくわ天と小えびの天ぷら


■竹清
  「さか枝」から歩いて3~4分。
  「半熟玉子天」発祥の店です。
  食べログの香川ベストレストラン2010の第4位にランクイン。
  ご主人が麺を打ち、奥さんが天ぷらを揚げています。
  ここも「さか枝」同様、セルフ店です。

  店に着き、長い行列に並びます。
  店内に入るまでに30分くらい待ちました。
  並んでいる間に、店員さんが天ぷらの種類と数の注文を取りに来ます。
  (天ぷらは注文を取ってから揚げてくれます)
  「半熟玉子天」を注文し、名前を告げました。
  次にレジで麺の玉数と天ぷらの数を申告して、精算。
  丼に入った麺を渡されますので、自分で調理します。
  今回は「ぶっかけ」にするため、
  そのままぶっかけ用のダシをかけて、薬味を載せて完成。
  「かけうどん」にする場合は、
  「さか枝」同様に自分でテボで麺を温めて、ダシを入れます。
  うどんは完成したのに、席が空かないので、立ったまま待機。

  席に着くとタイミングよく名前が呼ばれ、
  「半熟玉子天」を持ってきてくれました。
  タイミングが悪いと、うどんを食べ終わってからとか、
  行列に並んでいる間に、天ぷらを渡されるようです。

  麺はしっかりとしたコシがあり、ほどよい噛みごたえ。
  ぶっかけのダシは、しょうゆの味が少し強めで濃い味でしたが、
  麺との相性抜群。
  「半熟玉子天」は揚げたてで、衣がサクサク。
  黄身のトロトロ加減もいい感じです。
  おいしく頂きました。



  ぶっかけうどん

  半熟玉子天

■栗林公園
  紫雲山東麓にある国指定特別名勝の庭園。
  ミシュランガイドでは最高の三つ星に評価されています。

  紫雲山を背景に6つの池と13の築山を巧みに配置した大名庭園で、
  広大な回遊式日本庭園の南庭と
  開放的な明治洋風の北庭に分かれています。
  借景となる紫雲山を含めると広さ約75万㎡(東京ドーム16個分)。
  全国180箇所の文化財庭園の中で最大の広さがあります。
  平庭部だけでも16.2万㎡と日本最大級です。
  松をはじめとする各種樹木や石組みを巧みに配した美しい姿は、
  国内外から高い評価を得ています。

  栗林公園は、寛永2年(1625年)頃、
  讃岐領主・生駒高俊公によって南湖一帯が造営されました。
  その後、寛永19年(1642年)に入封した松平頼重公に引き継がれ、
  松平家5代100年余の歳月をかけて完成しました。

  日本三名園というものがありますが、
  それらに負けず劣らず、素晴らしい庭園でした。

  鶴亀松
  約110個の石で亀を表現し、
  その背中に鶴が舞う姿をした
  黒松を配したもの

  北湖

夫婦松

  涵翠池

掬月亭
歴代の藩主が使用した茶室

南湖

  偃月橋
  弓張り月(半月)が湖面に
  影を映す姿から名付けられました
飛来峰
富士山に似せて造ったとされる築山
  飛来峰から南湖を望む
  池、建物、橋などの配置が
  巧みに計算され造形されています
  芙蓉峰から北湖を望む


■高松城跡(玉藻公園)
  別名は玉藻城。
  日本100名城の一つ。
  昭和30年、国の史跡に指定。
  現在は玉藻公園として市民に親しまれています。

  輪郭式平城で、かつては城壁が瀬戸内海に直接面し、
  外堀・中堀・内堀の全てに海水が引き込まれていました。
  城内に直接軍船が出入りできるようになっていて、
  水軍の運用も視野に入れて設計されていた本格的な海城でした。
  日本三大水城の一つです。

  当時は、高さ約24.5mにもおよぶ三重五層の天守閣がそびえ、
  要所には約20の櫓があって、その威容を誇っていました。
  しかし、明治以降、ほとんどの建物が取り壊され、
  現在では、三重櫓や門など一部の建物と
  一部の石垣、堀が現存するだけとなっています。

  高松城は、讃岐一国を与えられた生駒親正が、
  数年の歳月を掛けて天正18年(1590年)に完成させました。
  寛永19年(1642年)以降、
  松平頼重や頼常によって城全体が大改修され、
  明治2年(1869年)の版籍奉還まで、
  松平家が11代228年間在城しました。
  艮櫓(国指定重要文化財)

  旭門

披雲閣
(高松市指定文化財)
左から月見櫓、続櫓、水手御門、渡櫓

  月見櫓(国指定重要文化財)

水手御門(国指定重要文化財)

渡櫓(国指定重要文化財)

お堀は海水なので鯛が放流されています
水門近くでエサやりができます


  これで今回の行程はすべて終了。
  ちょっと時間が余ったので、空港に行く前にカフェに入りました。
  高松では、さまざまな個性をもつデザイン的カフェが増殖中とのことで、
  まっぷるに載ってたお店に入りました。


■Cafe asile(カフェ アジール)
  門前町の古い町家がカフェに変身した店。
  日本の古きよきものと、新しくモダンなものを融合させた
  和モダンなスペースです。

  「おすすめデザート」と「ホットコーヒー」のセット、
  「はちみつ柚子ジュース」を注文。

  落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間を過ごすことができました。



おすすめデザート


  ホットコーヒー


  レンタカーを返却して、高松空港へ。

  土産物を見たりして、空港内をブラブラしていると、
  「空の駅かがわ」なるものが。
  県内各地の特産品や観光地をPRするコーナーでした。
  係員の人がいろいろな観光地をPRしてくれましたが、
  観光を終えて帰ってきたところなんですが・・・
  次回またお越し下さいということか。

  うどんのだし汁が試飲できるよう、蛇口が設けてありました。
  1日に用意されるのは約200人分、なくなり次第終了です。


■夕食
  空港内にある寿司割烹「瀬戸」へ。
  香川県の県魚が「ハマチ」ということで、
  「炙りハマチ丼」を注文。
  寿司屋で、火で炙るメニューは邪道な気がして、
  一度も食べたことがなかったのですが、
  香ばしくて美味でした。
  ちょっと量が多かったです。




■帰着
  高松空港19:10発ANA540便に搭乗。
  同時刻発のJAL便に出発で負けたものの、
  定刻の20:25に羽田空港に到着。
  また空港内バス移動。
  バスからディズニーランドの花火が見えました。
  
  帰りのリムジンバスが21:30までなかったので、
  羽田空港の展望デッキに上がり、飛行機を眺めながら時間待ち。
  空港の夜景がとてもきれいでした。

  ANA540便

羽田空港の展望デッキより




■感想
  台風の影響もありましたが、予定した行程をほぼ回ることができました。
  高知は初上陸でしたが、おいしい食べ物がいっぱいで、
  幕末の歴史にも触れることができるなど、なかなか魅力的な地でした。
  讃岐うどんは、店による特色の違いを楽しむことができました。
  他にもいっぱいうどん屋があるので、
  機会があれば、またうどん屋巡りをしてみたいです。
  今回訪れた観光地で印象的だったのは、龍河洞と栗林公園です。
  自然の造形美・人工の造形美、どちらも素晴らしかったです。



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